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投資先企業の安全性を調べる財務指標「売上債権回転期間」とは?

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売上債権回転期間

売上債権回転期間とは

商品を販売してから売上債権(売掛金や受取手形)を回収するまでにかかる期間を日数で示した指標。

 

取引先と契約が成立して、送品を納品、その後に実際にお金が支払われるまでに必要とする期間です。

「注文→生産→納品→入金」の1回転のサイクル何日間で行われているかを見るものです。もちろんこの期間が短ければ短いほど、商品が売れてから現金化までのスピードが速いことを意味するので優れた企業と判断が出来ます。

 

企業間の取引では納品後の後払いが主流なので早い企業でも10日~20日くらい。長いと2か月、3か月ほどの期間になります。

 

 

 

売上債権回転期間の計算式

売上債権回転期間(日)=(売掛金+受取手形)÷(売上高÷365)

売上債権回転月数(月)=(売掛金+受取手形)÷(売上高÷12)

 

 

上下の計算式ともに同じ意味あいで、回収までを日数で表すか、月数で表すかの違いです。

 

売上債権回転期間をもっと詳しく

目安期間は業種によって大きく違ってします。

例えば小売業や飲食業、サービス業などの企業対私たちのような一般消費者を相手にしている企業だと売上債権回転期間は短くなる傾向にあります。短い企業だと10日~20日間以内が平均で、市場平均に比べて回収までの期間が短い傾向があります。

 

に対して、企業間で取引を行っている会社の売上債権回転期間は長くなる傾向にあります。企業間では、売掛金や受取手形を使って商品の納品後にお金を支払うケースが大半です。そういった企業間での取引がメインの企業の売上債権回転期間は2~3か月以内が平均です。

目安としては60日以内(2か月以内)に債権を回収が出来ていれば売上債権回転期間は短いと判断できます。1年で何回転できているかと考えた時に、6回転は出来ている方が好ましいでしょう。

 

売上債権回転期間が120日以上(4か月)の企業は売上金の回収にかかっている期間がかなり長く、1年間に3回転しかできていない。

こういった企業は通常の60日以内(2~3か月)の内に売上の回収できている企業に比べて、倒産リスクが3~4倍高くなるというデータも出ています。

 

特別使い分けがされているわけではないですが売上債権回転期間は1か月以内に資金の回収が出来る企業で使われていることが多く、早くても1か月~2か月以上かかってしまう業種では売上債権回転月数が使われていることが多いように感じます。単純に平均15日で売上債権が回収できる企業なのに、15日ではなく0.5か月とか0.85か月といってもぱっと分かりにくいからだと思います。

 

売上債権回転期間を改善するには

取引先との交渉するのが手っ取り早いと思います。

ただ取引先も簡単に了承してはくれません。売上債権を回収する側から考えたら回収までの期間は短い方が良いが、支払う側から考えたら支払いは出来るだけ遅らせる方が資金繰りが良くなるからです。

債権を回収する側から考えれば、売上は既に上がっており既に納品まで終わらせてしまっているので材料費、製造コスト、管理コストなどは手元の資金から支払いを済ませてしまっている状態です。手元のお金が減っている状態なので早くお金を払ってほしい状況です。

 

逆にお金を支払う側からすれば、注文していた商品は既に手元に届いている状態です。お金はまだ払っていませんが、納品はされています。本来ならこの買い手が速くお金を支払うべきだし、すぐに問題が解決すると思うのですがこちらも買っている立場なので相手からするとお客さんであり、企業としての経営の考えもあるので資金繰りをよくするために可能な限り支払いは遅らせたいと考えています。

支払うべき費用は出来る限り支払いを後に先延ばしにする方が、会社の資金繰りのことを考えると都合がいいのです。

この両者のそれぞれの立場や状況があって売上債権回転期間を短くしたくても相手方の都合で出来ない状況の企業が意外と多いのです。

 

売上債権回転期間を使うときの注意点

売上債権回転期間は早けれ早いほど、商品を販売する企業の立場から見れば資金繰りは良いと判断できます。そして入金する側は出来る限り遅らせた方が資金繰りの悪化は避けられるので、可能な限り遅らせようとします。

 

これは財務状況が悪い企業に限ってそういったことやるとかではなく普通の企業も取引先に嫌がられないレベルでやっているところが結構多いです。

これも40~60日(2~3か月)とかのレベルなら市場の平均なので問題のあるように思える期間ではないのですが、これが100日とか120日のレベルまで回転期間が長いと深刻な問題が考えられます。

 

【例1】取引先の経営が悪化している可能性

投資をしようとしている企業Aの売上債権回転期間が悪化している場合は、その商品の納品先である企業Bの経営が悪化して売上が回収できていない可能性が高いです。

売上の回収が出来ていない企業Aからすれば売上は既に上がって既に納品まで終わらせてしまっているので材料費、製造コスト、管理コストなどは手元の資金から支払いを済ませてしまっており、手元のお金が減っている状況です。

ただ納品先の企業Bも経営悪化でお金を払えない状態なので資金繰りを改善して支払いを済ませない限り、企業Aもやはり悪影響を受けて経営が悪化してしまいます。

売上債権回転期間が悪化している時は、企業そのものに原因があるのではなくて取引先の業績が不調であることが考えられます。

のちに回収できればいいですが、企業Bの業績が改善されることなくそのまま倒産してしまうようなことでもあれば企業Aの業績にも大打撃につながる可能性が考えられます。

 

【例2】売上債権回転期間からは判断できないケース

売上債権(売掛金や受取手形)は長期間回収できない期間が続くと、企業は勘定項目を「貸付金」に切り替えることがあります。つまり売上債権が未回収ままで、状況は変わっていないのに売掛金と受取手形が無くなり、勘定項目を「貸付金」に切り替えてしまうことがあるのです。

これでは売上債権回転期間の数値を見ていても外からは全く分かりません。こういったことから売上債権回転期間が正常値でも、貸付金の推移が年々増加傾向だと売上債権の回収が上手くいっていない可能性が考えられるので要注意の企業です。

 

【例3】売上債権回転期間が年々増加傾向で、回収までの期間が異常に長い企業

売上債権回転期間の異常値は架空売り上げの可能性が高いと考えられます。上がっていない売上を架空の計上で、作り上げたうえで企業業績を発表し増収増益を自作する企業です。これは粉飾決算なので企業にとって大問題です。

こういった不正企業は例2のように、貸付金の項目も大きく膨れ上がっている可能性が高いです。

粉飾決算が発覚した後の企業は必ずと言っていいほど業績は悪化しますし、場合によっては信頼を失って倒産に追い込まれる可能性が大いにあります。

発覚直後の株価は絶対に大幅下落するので売上債権を回収するまでの期間が異常に長い企業は注意しましょう。

 

 

 

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