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投資先企業の安全性を調べる指標!「財務レバレッジ」の目安は?

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「財務レバレッジ」とは?意味を解説!

「財務レバレッジってなに?」の画像

財務レバレッジは企業の借金の状況から財務の健全性を調べる指標です。

自己資本に対して、借金を比較することで企業のリスク判断出来ます。

財務レバレッジの平均・目安を知ることで企業経営の安全性事業拡大への積極性が分かります。

財務レバレッジは、別名「負債比率」、「ギヤリング比率」と呼びます。

借金が少ない企業が優良企業と勘違いされているケースが多いですが、借金無しで経営する企業はかなり少数派であり成長が遅い企業です。

例えば超優良企業でありながら大企業のトヨタ自動車やソフトバンクも借入を使って経営しています。そのため中小企業が無借金で事業投資を行うことは難しいです。

中には借金ゼロに近い企業もありますが、自己資金のみの企業運営は成長スピードが遅くなります。

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財務レバレッジの計算式

「財務レバレッジの計算式は?」の画像

財務レバレッジの計算式を解説します。

【財務レバレッジの計算式】
財務レバレッジ(倍)=総資本÷自己資本

財務レバレッジは「2倍」や「3倍」といった「倍率」で表します。

会社の持つ「自己資本」に対して「借入と自己資本を合算した金額(=総資本)」が何倍なのかで表します。

財務レバレッジの目安と適正水準は⁉

財務レバレッジの目安は「2倍以下」が健全な企業経営です。

目安値なので財務レバレッジが2倍以上でも安全性の高い優良企業はありますし、適正水準は業種や企業の成長ステージで違います。

例えば歴の浅い成長企業の財務レバレッジは水準が高くなり、適正水準から外れるケースが多いです。

【ケース1】財務レバレッジの高い企業 借金経営

財務レバレッジが高い企業は借金経営の企業です。

【ケース1】総資本 2000万円、総資本の内訳は自己資本 500万円、銀行借入 1500万円

総資産
2000万
借入 1500万
自己資本 500万

財務レバレッジの計算式に当てはめて計算すると、

【財務レバレッジの計算式】
総資本 2000万円 ÷ 自己資本 500万円 = 財務レバレッジ 4倍

「財務レバレッジ4倍=自己資金の4倍の借金」があるため、目安・適正の水準「2倍」と比べると借金の返済滞りリスクが高い企業です。

【ケース2】財務レバレッジの低い企業 無借金経営

財務レバレッジが低い無借金経営の企業のケースです。

【ケース2】「総資本 2000万円、総資本の内訳は自己資金 2000万円、銀行借金 0円」

総資産 2000万 自己資金 2000万

財務レバレッジの計算式に当てはめて計算すると、

【財務レバレッジの計算式】
総資本 2000万円 ÷ 自己資本 2000万円 = 財務レバレッジ1倍

事業の必要資金は全て自己資金で無借金経営で、資金繰り悪化で倒産する可能性は低い会社です。

借金返済滞りが理由で倒産する可能性ありませんが、事業拡大が行えておらず成長していない企業の可能性が考えられます。

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財務レバレッジの重要性は?

借金はリスクですが「借金=悪」ではありません。

計画的な借金は企業にとってメリットですが、無計画な借金は企業にとってデメリットです。

財務レバレッジを使えば「積極的な企業の成長戦略なのか?」、もしくは「安定的な企業運営を優先する企業なのか?」が判断出来ます。

財務レバレッジを解説!借金のメリット・デメリットとは?

借金のメリットは?

企業が借金をするメリットは会社を効率的に成長させること出来る点です。

特に中小企業が自己資金だけ行う事業投資は限界があり、ライバル企業にシェアを奪われて成長機械を逃す可能性が考えられます。

目安・適正水準の財務レバレッジ「2倍」前後で、借金を有効的に使えている企業は経営上手な企業です。

借金のデメリットは?

いくら借金は成長スピードの加速が理由でも、借金過多の企業は非常に危険です。

特に借金額が自己資金に対して、2倍以上に膨らむ借金企業(財務レバレッジ2倍以上で目安・適正水準から大きく外れる企業)は要注意です。

銀行借入で積極的に事業拡大を行うものの、毎月の借金返済額が大きくなり借金返済が滞るリスクが高いです。

企業の借金返済は非常にシビアで、個人の借入とは違い1度でも返済が出来なければアウトです。(最も多い企業の倒産理由は借金の返済滞りです。

積極的に事業拡大を行う姿勢は必要ですが、実力以上の借金をする企業は会社の倒産リスクが高くなります。

自己資本比率とは?財務レバレッジとの関係性!

「ポイント」の画像

財務レバレッジと関連性の高い「自己資本比率」を紹介します。

財務レバレッジと自己資本比率は密接した指標なので、企業の安全性・積極性を調べる時には2つの指標を比較しましょう。

自己資本比率とは?意味を解説!

自己資本比率は「企業の安全性」を判断する指標です。

財務レバレッジは借金の状況から「経営リスク」を判断しますが、自己資本比率は「経営の安全性」を判断する指標です。

リスクと安全性で、全く逆の視点からの分析です。

自己資本比率の計算式は?

自己資本比率の計算式を解説します。

【自己資本比率の計算式】
自己資本比率(%)=自己資本÷総資本

自己資本比率は財務レバレッジと同じ「総資本」と「自己資本」を使った計算式です。

【財務レバレッジの計算式】

財務レバレッジ(倍)=総資本÷自己資本

「財務レバレッジ」と「自己資本比率」の関係性は?

財務レバレッジと自己資本比率は同じ項目で計算する指標です。(分子と分母が逆)

つまり財務レバレッジが高い企業は、反対に自己資本利率が低い企業です。

高 財務レバレッジ = 低 自己資本比率

低 財務レバレッジ = 高 自己資本比率

「財務レバレッジ」と「自己資本比率」に偏りのある企業は資金繰りが下手な企業です。

企業の成長ステージや事業戦略にあった運営戦略で、正しい資金繰りの企業を探しましょう。

財務レバレッジを使った企業分析!

財務レバレッジが「高い企業」と「低い企業」の比較と具体的な例を紹介します。

一般的に自己資本比率の高い企業は「安全性の高い優良企業」、対して財務レバレッジが高い企業は「借金過多で倒産リスクの高い企業」と言われることが多いです。

企業の業種や成長段階によっても判断が異なるのでケース毎に紹介します。

財務レバレッジが高い企業のケース

「財務レバレッジが高い企業は危険?」の画像

【高財務レバレッジ⓵】新興企業

創設間もなく、過去に稼いで貯めた手元資金が小さな新興企業は高い財務レバレッジの企業が多いです。

その中で事業拡大に向けて借入を行い、設備投資を積極的にするので財務レバレッジが高くなります。

「総資産」が小さいことが理由で、少額の借入でも財務レバレッジに大きな影響を与えて目安・適正水準を外れるケースが多いです。

そのため大型企業の「財務レバレッジは2倍以下が目安」と厳しく判断する必要はありません。

【高財務レバレッジ⓶】巨大な設備投資ありきの業種・企業

巨大な設備投資が必要な業種は財務レバレッジの水準が高くなる企業が多いです。

財務レバレッジの適正水準や目安は企業の業種で違います。

例えば製造業などのように多額の設備投資額が必要な業種の企業は、財務レバレッジの水準が全体的に高いです。

何十億、何百億単位の資金が必要なので、老舗企業でも手元キャッシュだけで設備投資は難しいため、銀行借入を利用します。

業種で財務レバレッジの目安・適正水準となる値は違うので、同業種・同規模の企業と比較しましょう。

【高財務レバレッジ⓷】資金回収が短く、業績安定の企業

投資資金の回収期間が短く、業績安定の企業は財務レバレッジ2倍の目安から外れていても問題無しです。

例えば鉄道事業は、電車運賃の支払いは「現金払い」、「電子マネー」「定期」のいずれかです。

毎日のように「現金」を回収できる企業は、資金繰り計画が立てやすく借金返済リスクも低くなります。

逆に企業間取引がメインの企業は「売掛金」で後払いのケースが多いです。

そのため支払いが売上を計上した何か月も後になり、しかも売掛金だと取引先企業が事業不振になれば予定日に支払われないケースも考えられます。

他にもガス会社電力会社も安定的な利益で、しかも現金の受け取りスピードが早い業種です。

生活の中でガス・電気を使わなくなることは無いので、このような安定の企業・業種は多少「高財務レバレッジ×低自己資本比率」でも問題ありません。

この手の事業は設備投資に必要な費用が莫大に大きいことも財務レバレッジが高くなる理由にあります。

【高財務レバレッジ⓸】借金経営の企業

会社の経営状況が悪く、日々の経営資金を借金に頼っていることで財務レバレッジが高い企業は要注意です。

事業不調で稼げておらず、会社の資金繰り悪化が止まらない企業のケースです。

業績回復に向けた設備投資を新たな借り入れで行うも上手くいかず、借金返済が困難になり倒産が最悪のパターンです。

借金の返済を行うために更に借金を重ねるケースもあり、この手の企業の財務レバレッジは目安・適正水準から大きく外れて、年々高くなる傾向にあります。

財務レバレッジが低い企業のケース

「財務レバレッジの低い企業は安心?」の画像

【低財務レバレッジ⓵】会社の歴史が長い優良企業

創設後、長く続く優良企業は財務レバレッジの水準が全体的に低いです。

利益が出せる仕組みが完成しており、過去に積み上げた純資産があるので多額の借金に頼らなくても事業投資が行えます。

ですが金融機関との付き合い上、借金ゼロではなく少しだけ借入をしているケースが多いです。

財務レバレッジ2倍の目安より、低くなる傾向にあります。

【低財務レバレッジ⓶】事業投資にお金が要らない業種

IT系の業種は事業投資に大きなお金が要らないので、財務レバレッジの水準は低めです。

製造業のように「土地」「工場」「機械」「仕入」「人員」の大型の設備投資が必要無く、オフィス、パソコン、ネット環境、人員などと比較的少額の設備投資で済みます。

自己資金で大半の資金を賄うことが出来るので、財務レバレッジの水準は低くなる企業が多いです。

【低財務レバレッジ⓷】存続危機の企業

金融機関に借金が出来ないくらい会社の経営が悪化しているケースも財務レバレッジが低くなります。

事業に回復期待が持てないことから企業は借金をしようともしませんし、借りたくても金融機関も貸してくれない状況です。

企業経営の不調から手元資金が減少傾向にあり、ギリギリ企業が存続している状態です。

一見は「低財務レバレッジ×高自己資本比率」で安全性は高そうでも、実は倒産リスクが非常に高い企業であることもあるので注意です

まとめ

「まとめ」の画像

企業の財務分析にもっと詳しくなりたい方はこちらの書籍がおススメです。

こちらの3人の作者の本は非常に読みやすいのでおススメですよ!

企業分析に「財務レバレッジ」は非常に重要です。

財務レバレッジが目安の値や業種ごとの適正水準より高い企業は、財務内容をまずは疑ってみるべきです。

企業の経営に借金は欠かせません。

ですが企業の自己資金、もしくは返済計画にあった借金でなければリスクが高くなり、倒産に追い込まれる危険性があることを知っておかなければなりません。

財務分析に詳しくなりたい方はコチラの書籍がおススメですよ。

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  • この記事を書いた人

nico

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