目次
公開株数とは?
公開株数の計算式

このように公開株数は「公開株=公募株+売出株+OA」で計算します。
公募株・売出株・OAとは?

公募株
公募株とは「企業が資金調達のために新規発行し、IPO抽選で当選した投資家に配る株」のことを言います。
売出株
売出株とは「上場前からの大株主が売却する株(ベンチャーキャピタル含む)」のことを言います。
OA(オーバーアロットメント)
OA(オーバーアロットメント)とは「需給バランス悪化防止のため主幹事証券が売買する株」のことを言います。

株価は「需要と供給」で決まります。
買いたい人が多ければ株価は上昇しますし、売りたい人が多ければ株価は下落します。
「公開株数が多い=供給が多い」ということなので、初値は上昇にくくなります。
各公開株数の初値騰落率

公開株数「30万株以下」
IPO銘柄は公開株数が少ないほど当選確率が低く、希少性が上がるため初値が期待できます。
そのため公開株数「30万以下」の銘柄では初値で「株価3-5倍」になる銘柄が多く存在します。
公開株数「30-50万株」
公開株数「30-50万株」の銘柄はコンスタントに初値で「株価2-3倍」の銘柄が多く出現しています。
30万株以下と同じくらい初値が急騰する銘柄も多いので注目ですね!
公開株数「50-100万株」
公開株数「50-100万株」まで規模が大きくなると初値で株価3倍の銘柄はかなり少なくなります。
それでも行う事業内容次第では初値が期待できる銘柄も多いので見逃せません。
公開株数「100-200万株」
公開株数が100万株をこえると公開規模としては大きな部類になります。
公募価格割れの銘柄や公募価格より+30%前後で早期に寄り付く銘柄が多い印象です。
公開株数「200-500万株」
公開株数「200-500万株」まで大きくなると公募価格割れが多くなります。
企業の将来性、業績の伸びしろ、地合い等を総合的に分析して公募価格割れ銘柄を捕まらないように注意しましょう。
公開株数「500-1000万株」
公開株数「500-1000万株」まで規模が大きくなると、初値が公募価格割れが全体の3割と多くなります。
100万株以下の銘柄のように初値で株価が2-5倍になるような銘柄もほとんどないので、よほど注目の企業でない限り見送っていいと考えています。
公開株数「1000-2000万株」
公開株数「1000-2000万株」の企業は多くの人がが知る有名企業です。
ここまで規模の大きな企業は既に大きく成長しているため、上場後の伸びしろから買いたいと考える投資家は少ない傾向です。
そのため優良企業でも供給量が多い兼ね合いで、全体の9銘柄(66.7%)の初値が公募価格割れです。
まとめ
IPO銘柄の初値には「公開株数」が大きく影響します。
簡単に言えば「公開株数が少ない銘柄=初値が高くなる」「公開株数が少ない銘柄=初値が低くなる」という傾向が見られます。
ですが株価を決めるのは買い手(需要)と売り手(供給)のバランスです。
公開株数は初値を分析する有力な情報ですが、企業の事業内容や業績、将来性が最も重要なので複合的に初値を分析するようにしましょう。