多重移動平均線の使い方
アツギリ
ピンク色の移動平均線が多重移動平均線です。(楽天証券のスマホアプリ)
多重移動平均線は主に楽天証券で使えるテクニカル指標です。FXではわりと主流なテクニカル指標ですね。
Chii
多重移動平均線と単純移動平均線を比較
2つの移動平均線の違い
多重移動平均線と単純移動平均線の違いは下記です。
多重移動平均線 | 単純移動平均線 | |
---|---|---|
本数 | 最大15本 | 3本 |
トレンド分析 | ◎得意 | 〇普通 |
サポレジ分析 | ◎得意 | 〇普通 |
利用難易度 | 難しい | 簡単 |
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多重移動平均線は移動平均線の本数が多いので株価のトレンド分析やサポレジ分析を得意なテクニカル指標です。
多重移動平均線を使うメリット
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多重移動平均線は情報量が多いテクニカル指標なので、利用するメリットは下記です。
- 短期~中期~長期のトレンドが敏感に分かる
- トレンド転換に素早く反応し、売買タイミングの最適化
- 株価の転換点を知る情報が多くなる
一般的な移動平均線は「5日・25日・75日」の3本が一般的です。
3期間のトレンドだけの表示だとデメリットがあり、例えば下記です。
- 移動平均線の期間設定は人それぞれ
- 銘柄毎に機能する移動平均線は違う
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他にも移動平均線は「20日・50日・100日」等の期間も一般的に使われます。
つまり多くの投資家が50日線がサポートになり上昇トレンドを描く銘柄では、単純移動平均線だと正しい売買が出来ません。
「株価が25日線割れ→損切り→直ぐ下の50日線で反発→再上昇」のように損切り後に株価が上昇するケースは多いです。
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トレンド分析の方法は?
多重移動平均線は最大15本と本数が多いです。
そのため最初は単純移動平均線を元に3つの期間に大きく分けてチャートを見ると分かり易いです。
単純移動平均線 | 多重移動線 | |
---|---|---|
短期 | 5日線 | 1-5本 |
中期 | 25日線 | 6-10本 |
長期 | 75日線 | 11-15本 |
例えば多重移動平均線で短期トレンドを分析する際は期間の短い1~5本目の動きを短期トレンドとして判断します。
多重移動平均線の使い方
トレンド分析
多重移動平均線でトレンドを判断する方法は単純移動平均線と同じ使い方でOKです。
「移動平均線の向き=株価トレンド」です。
- 上向き → 上昇トレンド
- 横這い → トレンド無し
- 下向き → 下落トレンド
多重移動平均線は15本で株価トレンドを表すため株価トレンドの方向性が非常に分かり易いです。
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上昇トレンド
どの移動平均線も上向きで推移してます。
短期~中期~長期の全ての期間で移動平均線が上を向いており、買いが優勢だと分かります。
移動平均線の感覚も拡大傾向なので株価上昇が加速していることも分かります。
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下落トレンド
先ほどの上昇トレンドとは真逆で、全ての移動平均線が下向きで推移してます。
こちらは売りが優勢なチャートで、キレイな下落トレンドです。
移動平均線の間隔も開き、出来高も増加してます。株価下落に合わせて空売りすると有効だと分かります。
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横這い
先ほどの上昇トレンドと下落トレンドに比べて、多重移動平均線の方向性に統一感がありません。
株価5000円を基準に上下に交差しており、横向きで推移してます。
トレンドが出ていないため売買すべきチャートではないことが分かります。
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ゴールデンクロスを判断
次に多重移動平均線でゴールデンクロスを判断する方法を解説します。
ゴールデンクロスとは?
ゴールデンクロスとは下記です。
- 「下落→上昇」転換のサイン
- 短期線が長期線を上抜くとゴールデンクロス完成
- ゴールデンクロス確認後に購入
ゴールデンクロスは強力なトレンド転換を表すサインで、重要度の高い売買ポイントです。
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ゴールデンクロス
多重移動平均線でゴールデンクロスし上昇トレンドに転換したチャートです。
15本の移動平均線が束になったポイントの上抜き確認が重要です。
移動平均線は保有価格の平均値です。つまり「15本の移動平均線が集まるポイント=短期~長期の全投資家が含み益」なので株価の需給好転が見込めます。
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調整入りを判断
多重移動平均線の短期線から順番にした方向に転換し、中期線や長期線を下抜けたため調整に入ったことが分かります。
その後「トレンドの転換点」ではゴールデンクロスの際と同じように15本の移動平均線が束に集束するサインが確認でき、株価上昇が再開しました。
損切りポイントを判断
次に多重移動平均線で損切りを判断する方法の解説です。
ゴールデンクロスで買っても上昇トレンドが継続せず、下落トレンドに戻ってしまうケースは多いです。
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- 含み損〇%は損切りの理由にはならない
- トレンド転換で損切りを判断すべき
- 個人的理由ではなく客観的理由で損切りすべき
コレを踏まえて多重移動平均線で損切りを判断するのは下記のポイントです。
「多重移動平均線の集束=重要な価格帯」なので、株価が下抜けても反発しない時は損切りすべきです。
つまり短期~中期~長期の全期間で「上昇トレンド入り?→下落トレンド再開」が確認できたことを意味します。
まとめ
アツギリ
多重移動平均線で「直ぐ下に50日移動平均線があることを知っていたら損切りしなかったのに…。」などのタラレバは防ぎたいものです。
多くの情報を知っていて損はしないので是非とも多重移動平均線は使いこなしたいものですね。
多重移動平均線は楽天証券だけで使えるテクニカル指標で、他の証券口座では使えません。
楽天証券は「MARKET SPEEDⅡ」や「iSPEED」のアップデートも頻繁に行われており、全証券口座の中で1番使いやすいのでおススメです。
Chii