目次
出来高分析の重要性
この記事では「出来高の重要性」と「正しい使い方」について紹介します。
「出来高」とは超メジャーなテクニカル指標ですが、出来高の使い方と重要性を正しく理解する方は意外に少ないです。
出来高は市場の売り買いの需給変化を読み取り、先見性のある株価分析が出来ます。
≪参考書籍≫
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ちなみに何十もあるテクニカル指標で私が最重要視の指標が出来高です。
特にGMOクリック証券の「陽線/陰線別出来高」は一目で値動きの強弱が分析出来るのでおススメです。
陽線/陰線別出来高を使ったチャートでは、
陽線=赤色の出来高
陰線=青色の出来高
で表示されます。
株価の上昇時は「陽線→出来高増加」、下落時は「陰線+出来高減少」が正しいシグナルで、両方が確認できるチャートは上昇トレンドが長く続くケースが多いです。
出来高が重要な理由は?
株価の上昇・下落は「買い」と「売り」の需給関係で決まります。
「株価」「業績」「純資産」は銘柄を買う理由にはなりますが、「好業績=株価上昇」は違います。
これらは株を買う理由になりますが、「売り注文<買い注文」で買い優勢の需給関係にならないと株価上昇には繋がりません。
いくら「好業績+潤沢な純資産」の魅力的な企業でも「買い注文<売り注文」の売り優勢の需給関係では株価は下落します。
出来高分析の使い方は?
株価の値動きと出来高の特長
上昇トレンドの出来高分析
出来高分析で上昇トレンドを判断するには、こちらの2つのシグナルがポイントです。
≪シグナル⓵≫株価上昇時に出来高増加
≪シグナル⓶≫株価が下落時に出来高減少
※白のローソク足=陽線、黒のローソク足=陰線、水色の棒グラフ=出来高で表しています。
このように「陽線=出来高増加」、「陰線=出来高減少」が確認できるチャートを下がるようにしましょう。
「売り需要<買い需要」は上昇トレンド継続のサインです。
上昇継続の勢いは衰えておらず高値圏の株価もみ合いが終われば、更に上昇する可能性が高いと判断できます。
下落トレンドの出来高分析
出来高分析で下落トレンドを判断するには、こちらの2つのシグナルがポイントです。
チャートから「陽線=出来高減少」、「陰線=出来高増加」が確認できる銘柄は「売り需要>買い需要」で株価は下落しやすい需給関係です。
株価が上昇後の高値圏で、株価下落時に出来高が増加すると「売り需要>買い需要」で売り優勢を確認できるシグナルです。
価格変化率と出来高増減率を比較
「価格の変化率」と「出来高の増減率」は連動した銘柄を選びましょう。
「株価の上昇率が大きくなれば、出来高も大きく増加」といったように値動きと出来高が連動していなければ、正しい値動きだと言えません。
株価の変化率の大きさの割に出来高は普段通りの銘柄は注意した方が良いです。
「大陽線・大陰線=出来高急増」、「小陽線・小陰線=出来高急減」と値動きと出来高の増減は連動することが重要です。
「株価20円→出来高20」であれば「株価100円上昇→出来高100」で無ければなりません。
仮に「株価は100円上昇しても、出来高は40」であれば、値動きを疑ってみる方が良いでしょう!
株価が上昇しても真の株化上昇ではなく、直ぐに株価が下落してしまう可能性が考えられます。
株価の上昇理由は単に売り注文が少なかっただけで、買い需要が強かったわけではない!
「大陽線+出来高急増」は買いシグナル
「大陽線+出来高急増」は株価の買いシグナルです。
決算で好業績・好材料が発表されると過去の出来高の何十倍、何百倍と出来高が急増して大陽線で大きく上昇します。
「8698マネックスグループ」の日足チャートです。
マネックスグループのコインチェック買収報道に反応した株価です。
コインチェックは多額の仮想通貨流出で事業継続の危機でした。
収益性の高い仮想通貨事業を買収することの収益期待からマネックスの株価が「大陽線+出来高急騰」で株価は大きく上昇しました。
「出来高急増」のサインは機関投資家や外国人投資家、資金力のある個人投資家の大口の買い注文が入っているサインです。
大口投資家は目標の購入株数がかなり大きいため、1日では買いきれず報道後は連日買いが優勢で株価上昇が続きました。
ちなみに報道前の出来高は1日約200万株前後でしたが、報道翌日は6500万株となんと「32倍」に出来高が急増しました。
更に翌々日は1億4400万株(72倍)、最も多い日だと2億3500万株(117倍)です。
出来高の増減は変化率でみること!
出来高分析を行う際に出来高の増減は「変化率」で判断するようにしましょう。
出来高は「〇万株増えたから良いシグナル」といった判断ではなく、「〇%増加」「〇%減少」といった変化率で分析する事が重要です。
銘柄A | 5/1 1万株 | → | 5/2 5万株 | 4万株増加=変化率 500% |
銘柄B | 5/1 100万株 | → | 5/2 120万株 | 20万株増加=変化率 20% |
銘柄Aと銘柄Bのケースでは1日当たりの出来高の増加量で言えば銘柄Bの方が多いですが、出来高の変化率では銘柄Aが大きいです。
このように出来高の増減を「変化率」で計算して分析するようにしましょう。
陽線/陰線別出来高で株価分析を実践‼
ではGMOクリック証券の「陽線/陰線別の出来高」で実際に株価分析を行います。
陽線→「赤色」の出来高グラフ
陰線→「青色」の出来高グラフ
※出来高の色を自身の好みの色に変更することも可能です。
通常の1色の出来高より色分けされているので、値動きと出来高の増減が連動しているのかを一目で判断出来ます。
更に「下落日数<上昇日数」だと株価は力強い値動きをするため、陽線/陰線別出来高のチャートだと同様に一目で株価の判断が出来ます。
私は毎日、百銘柄以上のチャートをチェックするので、瞬時にチャート分析が出来る陽線/陰線別出来高は重宝ですね。
【公式サイト】
GMOクリック証券は企業の財務分析を行う指標やグラフもたくさんあるので株価分析が行いやすい証券口座です。
「陽線/陰線別出来高」を使って株価分析!
確認ポイント①
上記のチャート内の「確認ポイント①」では株価が大きく上昇しています。この株価の上昇の際に出来高も一緒に急増していることに注目です。
株価の上昇値幅と出来高の増加が連動していることを確認することが出来高で分析する際に非常に重要です‼
株価の急上昇時には同様に出来高も急増加が伴なわないとダマしの値動きに引っかかる可能性が高くなります。
出来高の増加は、値動きへの信頼の裏付けなので株価の上昇局面では出来高の急増が必須と考えましょう。
株価調整の期間に注目
①~③の株価が調整・下落局面では、出来高の減少が確認できます。
下落局面で出来高が減少するサインは、下落圧力が弱く利益確定による一過性の株価下落で、上昇トレンドは継続していると判断できます。
①の小陰線2本は、前のローソク足が大陽線で株価が上昇するも、本格的な売り手は2日連続で現れず売り圧力が無いと確認されたことで翌日に再度出来高を伴って大陽線で株価が上昇しています。
その後②、③でも株価上昇の反動から下落してますが、下落日の出来高は減少しているため上昇トレンドはまだ継続していると判断しましょう。
もし株価調整局面で出来高の増加を伴った下落が確認されれば、需給関係の悪化を考えなければなりません。
特に株価が大きく上昇した日の出来高を上回る、もしくは同等の出来高で陰線を形成した日があれば株価トレンドが終了する可能性を考えて値動きに注意しましょう。
確認ポイント②
上記のチャートのように株価調整期間中に出来高が減少していることが確認出来れば、次の上昇に向けた正しい株価調整を進めています。
その後の確認ポイント②では株価が大きく上昇して、上値抵抗線をハッキリと上抜いています。
大陽線で株価が上値抵抗線をブレイクした際も出来高の急増がリンクしています。
「陽線/陰線別出来高」のまとめ
出来高分析は株価分析の基本でありながら、他のテクニカル指標よりも有力な分析ツールです。
値動きの強弱をチャートを表示させて一瞬で判断出来ます。
コツさえ掴めばほんの2~3秒で銘柄の判断が下せるため、本業で働きつつ株式投資を行う個人投資家には時間短縮という点でも非常におススメです。
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証券口座はいくつも作ることが可能ですし、各証券会社ごとに得意とするサービスの特長が異なります。
それぞれの証券会社のサービスの良いとこどりをして、情報を仕入れることで有利な立場から投資を行うことがおススメです!
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